サザン「おいしい葡萄の旅」5月26日東京ドームに行ってきた

 5月26日(火)東京ドームのサザン・ライブツアー2015に行ってきた。三日間の東京ドームのうち最終日である。
 今回の東京ドームチケット争奪戦も激戦だったらしく応援団枠でも涙を流した人達が多かったようだ。自分はもちろんローチケの抽選で当ったのだが、1勝8敗という惨憺たる戦績。もう少しでグレて不良になるところだった。

 18時半の開演に合わせて16時過ぎに都営三田線水道橋駅に着いた。地上に上がりしばらく行くと、このようにドームの屋根が見えた。ここまでライブ参加の人波で溢れている。団体で集合写真を撮ったり、もう既にお祭り騒ぎだ。

 ドーム前まで進むと毎回の事ながらグッズ購入の行列が凄いことになってる。入場後売店では殆ど並ばずにグッズ購入出来るという情報を得ていたので、ここでの行列を哀れみと余裕の目線で観察していた。








 こんなに苦労して並ばなくてもいいのにねぇ(笑)

 あまり早く入場してもすることが無く退屈なだけなので、17時半までは各ゲートを巡回しながら人物観察をすることにした。
 団体で手作りの応援幕などを用意して記念写真を撮っている人達、サッカーからの影響か顔にシールを張っている人、初対面らしく入場前に挨拶を交わしている人達etc
 サザンと一緒に年齢を重ねたような年齢層が一番多い。しかしそれ以外には共通点の全く無いさまざまな日本の層がここに集合している。ある特定の層だけの支持を受けているのではなく、日本の各界各層のあらゆる人達からの支持を受けていることが、この集団を見ればわかる。これこそ「国民的バンド」とサザンが呼ばれる所以であろう。

 人物観察にも飽きて17時半頃41番ゲートに向かった。事前の情報どおり、やはりゲート内売店でのグッズ購入は並ぶこともなく楽々購入できた。
 入場時に前回ツアーから始まった手首に着けるライトが配られた。退場時に回収するのが変わった点か。
 自席はあまり苦労することなく見つけられた。ローチケだから100%期待できないと覚悟してきた通り写真のようにバックスクリーンに作られた舞台からは一番遠いしかもスタンド最上段近く。
 ここからじゃ大型スクリーンの画面も豆粒みたいで盛り上がれる訳がない。雰囲気だけ楽しめればいいと思うことにした。

 開演が近づくとウェーブや拍手が始まるのは毎回のことでもう慣れっこ。
 そしていよいよ始まった。

セットリスト(「葡萄」収録曲◆)

Tarako
ミス・ブランニューデイ
ロックンロール・スーパーマン
(MC)
◆青春番外地
◆イヤな事だらけの世の中で
◆バラ色の人生
◆Missing Persons
◆平和の鐘が鳴る
◆彼氏になりたくて
◆はっぴいえんど
◆天井桟敷の怪人(導入部で「黄昏のビギン」1コーラス歌う)
(ミニコントの後原坊を「マダム・ユーコリン」と呼び舞台中央に誘導)
◆ワイングラスに消えた恋(舞台中央でダンサーをバックに原坊が歌い、間奏で男性ダンサーの一人と軽くダンスを披露)
よどみ萎え、枯れて舞え

Happy Birthday
死体置場でロマンスを
Computer Children
栞のテーマ
あなただけを
真夏の果実
(MC)
おいしいね
Soul Bomber
01MESSENGER電子狂の詩
ブリブリボーダーライン
◆道
◆栄光の男
◆東京VICTORY(入場時配られた手首のライトがここから演出に使われる)
◆アロエ
マチルダBABY
エロチカ・セブン
ボディ・スペシャルⅡ
マンピーのG★SPOT
<アンコール>
匂艶THE NIGHT CLUB
◆ピースとハイライト
みんなのうた
◆蛍


 桑田はクレイジーキャッツ風のお笑いコントが大好きでいつでもライブのあちこちにちりばめている。ところが自分の席からでは大画面ですら見えにくいのにコントの動きやセリフのやり取りなど細かい動きが全くわからない。
 バックダンサーが壇上で踊っている時など、もちろん肉眼では全く見えないし大画面にも写される機会が少なくどのような舞台演出がなされているのかわからなくてストレスが溜まる。
 サポートメンバーのリーダー的存在であるギターの斉藤誠がいつものウエスタンハットを途中で脱いでスキンヘッドになった。これはサプライズではなく演出だと思うが残念ながらその経緯を見逃してしまった。

 マチルダBABYでは定番の舞台演出である火柱と爆音で盛り上がる。しかし今回は爆音がいつもより大きく感じたのは前回がオープンエアのスタジアムだったのに比べて今回はドームという閉鎖空間だったせいもあるかもしれない。
 東京VICTORYあたりから手首のライトの演出も使い盛り上がる曲をずらりと並べて一気にエンディングに向け会場全体を興奮の坩堝に巻き込むという作戦は成功したように思う。



在日特会の黒い影

 年越しライブでの桑田の行動に対し在日特会が街宣車を動員して抗議した事件は大きく報道され記憶に新しい。
 今回その影響を注意深く観察してみた。まず第一にMCでそのことに触れるかどうか。ところが結果は全く触れずじまい。まるで何もなかったかのごとき扱いであった。

 次に2番目のテーマとして「ピースとハイライト」をどうするか。

 セットリストから除外するという選択肢もあるが、あまりにもそれは不自然。もし歌うとすれば問題になった背景に流れる映像をどうするか。そのまま同じものを使うのはあまりに挑発的で桑田が取った行動と矛盾する。

 では当たり障りのない新しい映像を作るというのはどうか。それでは在日特会に無条件降伏したことを天下に示すことになり桑田とスタッフにとっては屈辱的なはず。

 今回出した答はアンコールの2曲目に入れるということだった。これは実に周到に準備した結論であることを窺わせる。アンコールの建前は事前に準備したものではなく、観客の反応から急遽演奏した曲ということになる。従ってバックに流れる映像も準備していなかったので、メンバーのアップ映像を流すことにした。

 もしもマスコミから質問があれば上記のように回答をして、「問題があったので映像を変更したということではない」というスタンスを貫く積りのようである。

 第1と第2を合わせて考えると今回の事件で桑田とスタッフが受けた傷は想像以上に深く、まだその黒い影が残って未消化であることをむしろ雄弁に物語っている。





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